先日
「刻刻」を全12話視聴しました。
第1話のインパクトが結構強烈だったこともあり、
次はどうなるの?とずっと興味惹かれっぱなし


作品の舞台はどこにでもある日常の光景なのに、
すべての人や物の時間が停止するという術のかかった
止界という
異様な世界の中で進むSFサスペンス。疑問が次々と出てきては、テンポ良く答えが出て、
でもまた新たな疑問が現れて…と常にハラハラ

主人公達も敵の組織も
「止界」に関する知識を
ほとんど持っていないにもかかわらず、互いに
「止界術」(止界石)は譲れないというふうに、
次々にスリリングな戦いをしていくわけだけど、
時が止まった世界なので、電話や携帯も使用不可、
移動はもちろん徒歩だけだし銃が使えない接近戦のみ。
残酷な描写も結構あるけど、どちらかが一方的に
強くて追い詰められていくというわけでもないので、
あの手この手で戦う感じは恐怖心だけじゃなくて
なかなか面白かった

というか、現実にあったらかなり怖い設定なのに、
主人公の佑河樹里の家族が、隠居の祖父、無職の父、
ニートの兄、シングルマザーの姉とその息子、等々、
庶民的というよりそれ以下?とも思える家族構成。
(あ、本人も就職活動という半端な立場だった(笑))
今どきありがちな設定かもということもあって、
余計に緊迫感があったのかもしれないな。
そんなダメ人間が多い佑河家の中で、樹里が
至って普通の感覚で柔軟に状況を理解し、肝心なところは
きちっと動くという強い女性だったのは好感度高し


なんだかんだ力を合わせて、敵である「真純実愛会」の
教祖・佐河を倒すわけだけど、戦闘中、争いの元凶であり、
元の世界に戻るカギともなる止界石を破壊する樹里…。
敵は消えたとはいえ、皆が絶望するこの状況の中、
樹里は自分だけが持つ特殊能力で、全員を強制的に
元の世界へと返し、家族を救っていくわけで…。
孤独を覚悟し
音も動きも無いひとりの世界で暮らす
樹里の姿は、想像しただけで凄い恐怖を感じました。
気丈だった樹里も気が狂いそうになるところで、
突如現れた謎の若い女性に救われる、という展開へ。
よくわからなかったけど、止界への出入りが自由で
何百年も生き続けている止界術の創始者(?)マリヤで、
伏線として1話に出ていたんだとか。気づかないよぉ。
結局、佐河が石を奪ってなりたかったのがこの存在、
ってことだったんでしょうな。
そんなわけで、樹里は無事に家族のいる元の世界に
戻るわけだけど、ずっと玄関で待っていた爺さんには
愛でしたね

…。樹里の「ただいま」がすべてでしたよ。
憎まれ口を言ってても、
やっぱり家族なんだな。止界で起きた出来事で、それぞれ成長した佑河家の面々。
創始者マリヤの突然の登場には、誰?って思ったけど、
それはそれで良かったのかな。明るいラストになったし。
時が刻まれる大切さ、音が聞こえる心地よさ、
当たり前だと思ってることが幸せなんだね。
ラストの家族の集合写真。温かい結末にホッとしました
