2019年10月06日

「カセットウォークマン」に苦笑い

今日は「あかねさす少女」全12話の感想です。

あかねさす少女.jpg

う~ん、アニマックス開局20周年記念作品と
いう肩書きにしてはだいぶレトロ感に溢れた
少々ダサめ(?)な作品だなって思いましたが…
5人の女子高生が数々の並行世界に迷い込み、
その世界の違う自分に触れて成長していく、
っていう設定は、私は嫌いじゃないですわ。

『2018年10月。ある地方都市に住む少女達が、
神社の神木の前でとある儀式を行っていた。
「鉱石ラヂオ研究会」。明るく前向きな高校生、
土宮明日架が立ち上げたサークルの仲間達だ。
その儀式は都市伝説でしかなかったのだが…。
いくつもの条件と偶然が重なり、意図せぬまま
5人はパラレルワールドへと飛ばされ、遊びでは
済まない非日常へと巻き込まれていく』という話。

思春期の少女達の遊び半分な怖い儀式って昔から
あるけど、これはオカルト的な雰囲気ではなくて、
バトル有りの冒険ファンタジーっていうのかな。
パラレルワールドを渡りゆく中で、滅びた世界や
滅びていく世界を目の当たりにし、その世界を
自らが変身(?)して戦って救っていくわけだけど、
最初はコメディとも思えるストーリーなのに
徐々にシリアスでダークな展開になりまして…。

あかねさす少女2.jpg

結局、主人公・明日架の、弟・今日平が忽然と
姿を消してしまったことへの自責の念、それに
対する嘘(自分・周り)を克服し素直に悲しみを
受け入れるまでの心の物語って感じでしょうか。

5人の少女が様々な世界観で、自分とそっくりの
人物に出会い、自分を見つめ直すきっかけになる
といういい話で、1人2役を演じる声優もすごい。
でも、今日平の失踪は謎のままだし、黄昏の王も
よくわからず。ラストはシリアスカ生存なのか、
という、いろいろとよくわからないままに完結。
ま、スッキリしないけど、明日架が未来を語って
元気に振舞ってたのでそれはそれでいいのかな(笑)

それはそうと、作風が何とも言えない昭和感。
キャラはそれなりに可愛いんだけどなんでだろ。
わざとなのかな。カセットウォークマンなんて
出てくる時点で思わず苦笑いしてしまったもんね。
EDの壊れかけのRadioは照れくさくて仕方ないし。

どんな作品にも賛否両論あるけど、製作者側が
レトロを強調し過ぎてて今の人はどう感じたかな。


posted by みゅーま at 16:44| Comment(0) | ファンタジー(SF) | 更新情報をチェックする

2019年06月19日

ISLANDで幸せになってね

「ISLAND」全12話の感想書いていきます。

island.JPEG

まず、ゲームが原作のアニメってこと、そのうえ
男1人に女の子が3人のハーレム設定だったので、
正直あまり惹かれないまま観始めたのですが…
飄々とした好青年と嫌味の無い可愛いヒロイン達、
そして、後半に用意されていた意外過ぎる展開と、
壮大なSF的な結末に思わず見入っちゃいました。

思い返せば冒頭から人間模様の伏線的要素があって、
後半に来れば来るほど予想を覆して驚かされるけど、
でも最後は何となく綺麗にまとまっていい感じに。
ま、そのあまりのどんでん返しには、観る人の好みで
感想が分かれるかもしれないけど、私は面白かった。

『日本本土から遠くはなれた海に浮かぶ孤島『浦島』
楽園のような美しく豊かな自然に恵まれた島だが、
複雑な過去と根強く残る因習に囚われた人々が
静かに暮らす、本土からも忘れ去られつつある地…。
そんな島に記憶を無くしたひとりの青年が流れ着く。
「切那」という名と「未来から来た」という記憶を
頼りに、切那は、凛音、夏蓮、紗羅という3人の
少女達と共に、排他的な因習と数々の謎を秘めた
浦島の未来を変えるべく奔走する』…というお話。

最初は、ロリ萌え系のアニメだろうなと思ったほど
可愛いキャラ画だったので軽く流し見で観てたけど、
主人公の切那が、意外とさっぱり系の良いヤツで、
面倒見のいい兄貴分として少女達の悩みを解決し、
信頼を得ていく感じは、誠実で結構好きでした

三千界切那.jpg

で、すったもんだありながらも、これからは凛音と
幸せになろうって時に、凛音は嵐の海で溺死…。
ここからの急展開がすごかったんだよね。
凛音を救いたいと願った切那は、島の洞窟から発掘
されたコールドスリープマシンを使って未来に行き、
その未来でタイムマシンが発明されていることに賭け、
凛音が亡くなる前の時代に戻って救い出すって考え。

でも、辿り着いた未来は氷河期?で人類は滅亡寸前。
カルト集団的な人間が支配する自由の無い社会。
そこには過去の浦島とそっくりな容姿の少女達がいて、
そこではカレンとサラが非業の死を遂げてしまうのだ。
なんだか、この不穏な未来社会の話を2話でするには
密度が濃過ぎて理解が追いつけなかったわ。しかも、
凛音を救うため未来に来たのに、その記憶が薄れてて、
今度はその時代の人々を救うために奔走してるうえに、
この時代のリンネと恋に落ちて関係を持つ切那…。

ISLANDリンネ.jpg

ま、その後、切那は浦島・凛音を思い出し、
リンネの発明したタイムマシンで過去に戻り、
今回は記憶を失うことなく無事に凛音の死を回避。
良かったと思ったところで、何やらとある疑問が。
この辺は少々理解が難しかったんだけど、切那が
タイムマシンと思ってたのは実はスリープマシンで、
過去に戻ったのでなく、眠っている間に先の時代まで
来てしまったってこと。どうやら人類は20,000年の
サイクルで似たような歴史を繰り返してるんだそうだ。
だいぶ矛盾はあるけど壮大な話になってきたものだ。

そのことに気づいた氷河期・リンネ。切那と同じ時代で
再び出会うため自分も後を追い、同じ装置でスリープ。
でも誤差で先に目覚めてしまい切那より大人なんだよね。
で、そのお腹には、なんと切那との子が宿っており…
その娘が凛音だったという衝撃の事実。リンネは自分の
名を娘に与え自身は久音と名乗っていたのだ。つまり、
切那と久音の20,000年越しのラブストーリーってこと。
凛音を可愛いと思ったものの、どこかで一線を越えない
何かがあったのは娘だったから…って本能にキュンとした。
あぁ…これでみんな幸せになってもらいたいものだわ

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…でも歴史の繰り返しってことは切那以外のキャラは
全員別人ってことになるわけで、救いたいと願った
凛音、カレンとサラも助けられなかったんだよね。
切那だけが全てを見てきたわけだ。なんだか切ない
posted by みゅーま at 21:43| Comment(0) | ファンタジー(SF) | 更新情報をチェックする

2019年01月13日

キャラが現実世界に現れる

先日「RE:CREATORS」全22話視聴しました。

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まずは…ネットの世界は怖いってのが第一印象。
自分が描いた二次創作イラストが、人気が出たが故、
ネット上で誹謗中傷を受けるようになり、それを苦に
少女が自殺するところから始まるって、結構な闇です
結果的には、いいお話にまとまっちゃうわけだけど、
おばちゃん世代には顔の見えない悪口は悲しいなと。

さて、この作品は、アニメやゲームの空想上の
キャラ達が現実世界に現れてしまうという設定。
そして、自分達の世界や自分の存在そのものが、
実は単なる娯楽の産物だったことを知り、
それを創った創造主(作者・作家)達と衝突したり
苦悩するわけだけど、そこへ世界を滅ぼそうとする
創造主亡きアルタイルという最強の被造物が現れ…
彼女を滅却するために皆が協力し戦うという話。

アニメを観ていると、登場人物が現実にいてほしい
という感覚になることは、作品にのめり込むほど
誰にでもあるわけでして、オタク達のそういう
妄想をアニメにしたのがこの作品ってわけですね。
いろいろ詰め込まれた世界観は、違和感を感じる
ことも多少ありだけど、そこはアニメだしご愛嬌で。

でも電車や街並みに張られた広告、原作の作者や、
被造物の世界観や性格も細かく設定されているから、
本当にあるアニメやゲームなのかしら?と思ったほど。
…このアニメのためのキャラ達なんだよね。

いわゆる「中二病」感満載のセリフ回しや名称が多くて、
ほんと名前が覚えられなくてね~(笑)
でもキャラそれぞれに物語、個性があってわかりやすく、
クリエーターと被造物の絡みも温かくて良かったわ。
戦闘はどれをとってもスピード感があって格好良いし、
キャラ画はみんな可愛くて凛々しくて私好み
女性声優も豪華で、メテオラの水瀬いのり様
ずっと語り続けでほんとご苦労様でしたね(笑)
政府の統括調整官の菊地原さんも素敵だったな

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そういえば、主人公である颯太の存在が
思いのほか薄くて…でも物語の軸としては
重要なんだけど、あまり共感出来なくてね…。
多感な年頃の複雑な感情(妬み)も今なら解るし、
最後は世界の危機を救い、トラウマを乗り越え、
創作活動を再開するわけだけど…
彼とセツナの過去の悲しいやり取りがね
アルタイルの復讐が起きたきっかけは
結局ここだと思うと、切ないですよ。

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颯太の眼鏡を持ったセツナがアルタイルに
「この眼鏡をかけていた人。その人に
見てもらいたくて、私はあなたを描いたんですよ」
と告げるセリフは、颯太の願いだったのかな。
「僕は君を創った…僕は君に追いつけただろうか」
懺悔の気持ちが込められた、涙に震える颯太の言葉。
やっとクリエーターとして前に進めるね。

それはそうと、真鍳には不快感しかなかった
かなりインチキくさい能力のイカれたキャラでして、
創造主(作者)はともかく、全く無関係の本屋の店主を
気まぐれで殺すその設定って必要だったの?
しかも最後は面白そうってだけで颯太に協力して、
まるで良い人かのように描かれたまま海外へ逃亡。
結果、真鍳のおかげで助かるという皮肉…。
せめて然るべき報いを受けてくれれば納得も行くのに。
理不尽なことが嫌いなおばちゃんは真鍳は苦手です。

とにかくこの作品、ファンタジーヒロイン、魔導士、
魔法少女、ロボットヒーロー、女性騎士など、
様々なキャラが一気に楽しめる設定が面白かったし、
切磋琢磨するクリエーターの世界が新鮮でした。

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posted by みゅーま at 23:15| Comment(0) | ファンタジー(SF) | 更新情報をチェックする